【BOOK REVIEW】お酒の経済学(都留 康)

日本のお酒を取り巻く環境について経済学、経営学の視点から論じた一冊です。決して酒が楽しく飲めるようになる内容ではなく、全体的に真面目な内容です。今後、日本は確実に人口が減少します。それに伴い酒類消費数量も2018年と比較して2040年には最小で18%は減少すると言われています。そのような環境の中で日本酒、ビール、ウイスキー、焼酎を製造するメーカーが生き残る方法はどのようなものなのか。当然それは内ではなく外に求めるほかないのです。では外の需要を求める場合、戦略上何が求められるのか。考えさせられました。

日本酒関連のハイライト

現在の日本酒業界は、新規参入が許されないため、イノベーションは既存蔵元の内部から生まれている。(略)誤解を恐れずにいえば、「子が優秀だから」成り立っているのが近年の日本酒イノベーションの世界である。

創業年の新しい蔵ほどアジアへの輸出確率が増え、北米への輸出確率は減る。つまり、老舗ほど北米に輸出し、新興蔵元ほどアジアに輸出する。「県産酵母を使っているか否か」も輸出に対して影響を与えていて、使っている場合にはアジアへの輸出確率が高く、北米輸出の確率が低い。

日本では魚離れが水産業にとっての課題になっているが、世界では魚の消費量が増加し続けている。これは日本酒にとって大きなチャンスである(ワインと魚介の相性は日本酒ほど良くないから)。

和食が日本酒に合うのは当たり前である。(略)現地料理、特に世界三大料理(フレンチ、中華、トルコ)とのペアリングの追求が求められる。(略)特に世界的に需要が増す魚料理とのペアリングを追求すべきである。

参考文献

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