僕は年に数回、沖縄に訪れます。大学生の時から訪れているので、今では当時のようなワクワク感はありませんが、それでも空港から出た時の独特の空気感は今でも好きです。何度も訪れると食べるものも変わります。最初は好んで沖縄料理を選んでいたのですが、その味に慣れてしまうと新鮮味がなくなり、今は沖縄料理を特に意識することはありません。
これは観光客に限ったことではなく、沖縄の飲食店全体も変化していると感じます。今は日本酒が飲める店も増え、中には熱燗に強い店もあります。昔は「沖縄の料理は美味しくない」という自称美食家もいましたが、今は飲食店のレベルが格段に上がっています。特に那覇市内の飲食店のレベルはかなり高いと思います。
沖縄の食文化が変化する一方で、昔ながらの沖縄料理が食べられる店は減っています。でも、京都の京料理も古典的な料理から、その時代に合わせたスタイルに変化しているように、沖縄料理もこれからの時代に合わせた新しいスタイルに変わり、そんな料理を提供する飲食店がきっと増えていくでしょう。
なんだかんだ言って、自分たちのアイデンティティを守りたいという思いは、時代や土地に関係なく、誰でも持っていると思うからです。