新型コロナウイルスの感染拡大により、飲食店の売上が大幅に落ち込んでいるというニュースは多くの人が知っています。しかし、それに伴ってお酒の原料を作る農家の売上も落ち込んでいるという事実を知っている人は少ないのではないでしょうか。飲食店の売上が落ち込めば、当然酒屋への発注も減ります。これはつまり、酒造メーカーへのお酒の発注が減るということです。特に日本酒の酒米を作る農家は個人事業者が多く、大きな影響を受けているようです。
このような影響を少しでも軽減するために、新潟県の阿部酒造が「STAY 米 HOME」というプロジェクトを立ち上げました。これは酒米の苗を消費者に購入してもらい、各家庭で酒米を育て、その育った玄米を阿部酒造に届けることで日本酒になって返還されるというもの。バケツひとつで育てられる育成キットが阿部酒造から届きますので、それを使って苗を育てるだけです。送られてくる苗はなんと純米大吟醸で使用される「越神楽」です。
自分で酒米を育てることができるなんて、日本酒好きには魅力的なプロジェクトでしょう。詳細はプロジェクトのウェブサイトに掲載されていますが、10,000円と12,000の2つのプランがあります。このプランにはバケツ苗セットと、同蔵の日本酒が一本付いています。もちろん、みんなで育てた酒米で造った日本酒の代金も含まれます。
本当のワイン好きは自分でもブドウを育てていますが、日本酒好きの人もぜひ自分で酒米を育ててみましょう。