山口県では養殖魚(サバ)の餌に酒粕を混ぜてブランド化する取り組みが進んでいます。その名も「やまぐちほろ酔いサバ」。巻き網や定置網にかかった放流するしかない小さなサバと、山口県内の酒蔵が生み出す余った酒粕の両方を有効活用する方法として、2019年に山口県水産研究センターが研究を始め、今年の秋に商品化し出荷することが決まりました。
2021年2月には「やまぐちほろ酔い養殖業推進協議会」を設立し、ブランドの認定基準を設けました。
- 山口県内の酒造会社が生産した酒粕を与え県内で養殖したもの
- 酒粕を20%以上加えた餌を15日以上給餌すること
- サバの重さは500グラム以上
このような認定基準を満たしたサバの特徴は、アミノ酸の中の旨味成分のグルタミン酸と甘み成分のアラニンが、配合飼料だけのサバを上回ったということです。SAKE DIPLOMA保有者であればどのような味わいになるのかイメージできるのではないでしょうか。酒粕を食べて育ったのであれば、当然日本酒との相性も良いと思います。僕ならシンプルに焼いて食べたいです。余った酒粕を無駄にしない取り組みとして、全国各地で同じような取り組みが進めば嬉しいです。