【BOOK REVIEW】日本人が誤解している東南アジア近現代史(川島博之 著)

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東南アジアの国々は親日的なイメージが強いです。実際、私自身、タイやマレーシア、インドネシアなどに旅行したことがありますが、嫌な経験をしたことはほとんどありません。しかし、そのような東南アジアの国も昨今は中国の影響を強く受けています。特に各国に住み商売を営む華僑の影響力は絶大で、無視できない存在になりました。そのような中でもベトナムだけは根っからの中国嫌いであり親日的で、今後日本人のビジネスパーソンが活躍する上でベトナムは最良の地になると考えられています。終始楽しく読めました。おすすめの一冊です。

 ハイライト

華僑が東南アジアに住み着いたのはここ100年ほどのことに過ぎない。中国は最近になって一帯一路などと称して、海外に対する影響力を強めようとしているが、歴史を振り返ってみれば、中国人はインド人のように海を渡って他国の人と交流することはなかった。文化や宗教を広めることもなかった。

コメを作ってきたアジアの農村では人々は濃密に関わって暮らしてきた。それに対して酪農が大きな役割を占める欧米は農村の人口密度が低い。そこでは人間関係が希薄だ。(中略)欧米が契約社会になったのは、人間関係が希薄な社会でどうやったら多くの人が約束を守るかを考えた結果だろう。
それに対して、人間関係が濃密なアジアでは、約束をいちいち紙に書く必要はない。約束を守らない人間は村にいられなくなるためである。そんな精神風土のアジアでは、人々が都市に密集して住むことを好む。

ベトナム人は、自分たちは中国文明の一員であり東南アジアに属するのではないと思っているフシがある。そんなベトナム人に対しては、東南アジアの人と思って接するよりも中国人だと思って接した方がよい。

ベトナムは東南アジアの中で唯一、華僑のいない国である。(中略)それはベトナムが何度も中国の侵略を受けてきたために、中国を嫌っているからに他ならない。ベトナム人は中国人を徹底的に嫌っている。

 主な参考文献

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