Instagramの延長としてThreadsを始めたのですが、そこで投稿されている内容で多いのが、飲食店店主による客に対する愚痴と、Googleマップのクチコミ投稿に対する批判です。僕自身、数年前からGoogleマップにクチコミを投稿しはじめ、現在はローカルガイドのレベル7まで上がりました。
当初は備忘録的に使っていたクチコミですが、日に日に閲覧数が増え、新型コロナ明けのインバウンド再開と共に閲覧数が急激に増え、クチコミの影響力が高まったことを実感しています。
役に立たないクチコミの典型
Googleマップのクチコミに対して批判的な飲食店関係者ですが、おそらくプライベートではその恩恵を受けているでしょう。初めて行く国や土地ではクチコミがとても役立ちます。僕も年に数回海外旅行に行きますが、現地で店選びをする時は必ずクチコミをチェックします。クチコミ以外でその店を判断する情報が無いからです。
ただし、中には全く役立たないクチコミも存在します。また、実際に僕が訪れた体験とかけ離れた投稿を見かけることもあります。クチコミは事実に基づいて投稿するもので、そうでないものは役に立ちません。具体的には次のようなクチコミは無視します。
- 星★だけで、その根拠が示されていない
- 投稿者の主観に基づくただの感想(客観的視点の欠如)
- 飲食店スタッフの人間性を批判するような投稿
クチコミは投稿者の感想文ではありません。そのクチコミを見た他の閲覧者にとって有益でなければいけないと考えています。閲覧者がその店のクチコミを見たということは、その店に行くかどうか迷っているわけで、何らかの判断基準を欲しています。その欲求に応えるのがクチコミの本来の姿ではないでしょうか。
あと、意外と多いのが飲食店スタッフの人間性を批判するような投稿です。会社であってもプライベートであっても相手の人間性を批判することはタブーです。当然それはクチコミでも同じです。スタッフの多くは雇われているだけですので、文句は雇用主である店主(オーナー)に直接言うべきでしょう。
僕のクチコミ投稿のルール
いろいろと問題のあるGoogleマップのクチコミですが、僕が長年投稿を続けている上で守っているルールがあります。ルールというか方針というか。
- 星★だけの投稿はしない(星の数の根拠を示す)
- 過去の経験や体験に基づき、できるだけ客観的な視点で書く
- 文章で分かりにくい部分は写真で補う
- 個人攻撃をするような情報は載せない
- 海外から見た時、誤訳(翻訳)されないように、くだけた文章は使わない
- 二度と行きたくない店は投稿対象にしない
僕の投稿は文章量が結構多いです。それは、そうしないと星の数の根拠が示せないからです。また、今は海外からの閲覧の方が多いのですが、端折った文章にすると正しく翻訳されない可能性が高く、それも意識して文法的に間違っていない文章にしたり、専門用語を使った時はカッコ()で補足するようにしています。
ざっくり言ってしまうと、自分が海外で行きたい店の投稿を見た時に、「こんな情報があったらいいな」という思いをできるだけ実現しようとしています。そういう意味では、スタッフの個人攻撃の投稿や、よく分からないただの感想文は何の約にも立ちません。
あとは、わざわざ星★ひとつにして「二度と行かない」と書かれた投稿も全く無意味です。一体、誰がそんな投稿を求めているのでしょうか。再訪するかどうかは個人の自由ですが、それをオープンな場で言う必要はないでしょう。
飲食店のクチコミ管理のポイント
自分自身が投稿者ということもあり、国内外問わず、かなり多くの投稿を見てきました。その中で評価点が3点台(3.9とか3.7とか)の場合は、ネガティブな投稿が多いです。だから、飲食店店主は3点台になったら、その原因を調べた方がよいでしょう。4点台なら放っておいても大丈夫です。
ネガティブ投稿で特に多いのが「接客」に関すること。食事に関しては具体的に書くほど投稿者のセンスが出るので、おそらく書けない人が多いと思います。でも、接客に関しては食事よりも書きやすい。そして、粗が探しやすい。だから、接客批判の投稿が多くなるのでしょう。
ほとんどは無視して良い投稿なのですが、複数の投稿者が同じ内容で批判をしていたら、それは何かしら対処した方がよいでしょう。単発な批判であればただの感想ですが、複数いれば事実に近くなります。僕も同様の投稿を見て、ある飲食店に行き、「あー、確かにこれなら書かれるな」と感じたことがあります。
当然、店側にも接客ポリシーがあるので、全面的に受け止める必要はありません。でも、クチコミを意識するのであれば、クチコミの影響力を気にしているのであれば、それはオーナーとして対処は必要でしょう。対処しないでThreadsに愚痴を投稿するだけでは何も解決しません。
接客に関する批判投稿を減らすために
このような接客批判を減らすために飲食店が出来ることは何でしょうか。個人的には次のことを守れば、それなりに対応できると思います。
- 初回注文時に料理の提供が遅くなる可能性を伝えておく
- 客の顔を見て接客する
- 基本的な挨拶(いらっしゃいませ、ありがとう)をする
こんなの当たり前やん!と言われそうですが、意外とこの当たり前のことすら出来ていない飲食店が多いです。そして、出来ない理由の多くが「忙しいから」。客にとって店の忙しさは何も関係ありません。忙しくても、忙しくなくても払う金額は同じですから。
僕たちは飲食業独自のマナーを求めているわけではありません。一般企業でも使うごく当たり前のマナーを求めているだけです。その一般的なマナーさえ守れば、接客批判の投稿はかなり少なくなると思います。
最後に、飲食店店主に伝えたいのは、飲食店は一般企業とは違う、という意識をまず変えること。あくまでもビジネスの一形態にすぎず、最低限のマナーは業界を超えて守らなければいけないと思います。だって、客の多くは一般企業に勤める会社員ですから。