2020年度年度SAKE DIPLOMA一次試験の対策

SAKE DIPLOMA
2020年度SAKE DIPLOMA試験の特徴(2020.3.30追記)

既に多くの受験者の方が試験の申し込みを済ませ、教本を手に入れたと思います。私も新しい教本を入手し、2019年度までの教本と比較しました。その比較の中から特に受験者の皆さまに留意していただきたいことが3つあります。

① 第3章/主要生産地が10箇所から20箇所に増えた

新しく追加された都道府県は青森県、栃木県、富山県、静岡県、愛知県、奈良県、岡山県、山口県、高知県、福岡県です。既存の都道府県も含め統計データを比較できるように表にしてまとめましょう。その場合、各データの全国順位と山田錦の生産量もチェックしておきましょう。意外な県が上位に入っている場合があります。また、新しく追加された都道府県の中にはオリジナル酒米の交配に関する文章が入っている場合があります。こちらも必ず覚えましょう。

② 第7章/焼酎の内容が5割以上新しくなっている

2019年度までの焼酎の説明は基礎的なものがほとんどでしたが、今年度の教本に関しては専門的な説明が増えています。特に214ページから224ページに関してはほぼ全ての情報が新規ですので必ずチェックしておきましょう。試験を主催する日本ソムリエ協会は今年度から単式蒸留焼酎に関するセミナーを全国開催しています(逆に日本酒セミナーは大幅に減りました)。そのため、焼酎に関する問題が増えるのはほぼ確実だと思われます。焼酎を後回しにしたり、勉強で手を抜いたりすると合格率がグッと下がるはずです。

③ 第8章/焼酎・泡盛と料理の相性が新しく追加されたこと

以前から噂されていましたが、本当に焼酎と料理の相性が出題対象になるとは思いませんでした。ただ、ボリュームはそれほど多くないため、全て暗記することも不可能ではないでしょう。暗記が苦手な方に関しては、薩摩焼酎、球磨焼酎、壱岐焼酎、大分麦焼酎を中心に覚えましょう。泡盛と黒糖焼酎に関しては料理の特徴がはっきりしているので覚えなくても傾向だけで対処できると思います。ただし、泡盛に関しては香りの化合物に関する説明が多いので少し気にしておくほうがよいかもしれません。

2020年度の一次試験合格に向けた勉強方法

オリジナル教材購入者の中で一次試験に合格した人はどのような教材を使用して勉強したのでしょうか。購入履歴及びアンケートを元に理想とする学習スキームを考えてみました。

まず絶対に軽く見てはいけないのが公式教本です。試験は教本に掲載されている情報から出題されます。つまり、教本を丸暗記すれば確実に合格できます。よく教本が分かりにくいという理由で市販の日本酒関連書籍を購入して勉強する人がいますが、それは正直無駄な時間です。その時間があるのなら教本に載っている情報をひとつでも覚えましょう。

問題は教本から出題されるのですが、その中でも出題されやすい分野は存在します。どのような出題傾向があるのかは後述しますが、教本を読みながら分野別に情報をまとめていく作業が必要です。例えば年号問題に対応するために教本に掲載されている年号だけを取り出して年表を作る作業は非常に有効です。また山田錦の栽培地域・地区名を覚えるために自ら地図を作るのも有効でしょう。これらの情報をまとめたものが「重点ポイント集」です。このポイント集をベースにして、自分専用のポイント集を創り上げていくことをオススメします。

公式教本を一通り読み終わった後は実際の試験問題を通じて問題に慣れていくことが大切です。僕が開発したオンラインクイズはスマホに最適化したもので、通勤中などスキマ時間を利用して過去問と想定問題を解くことができます。実は販売した教材の中で最も売れた商品でもあります。オンラインクイズを解きながら自分の弱点を発見し、その弱点を再度教本を使用して勉強し直す。これを試験日まで繰り返すことで弱点がなくなり合格に近づきます。

暗記が得意な人は教本を数回読むだけで合格してしまいますが、そうではない人の方が多いと思います。そのような人は教本に加えて、学習効果を高めるこれらの教材を使用してみてはいかがでしょうか。

一次試験対策として自分でまとめるべき情報(2020.3.30追記)

昨年も同様の文章を書きましたが、2019年度の試験を受けた受験者からは以下の情報から数多く問題が出題されたという報告を受けています。

  • 年号(あらゆる分野から出題)
  • 山田錦関連の情報(兵庫県の生産地も含む)
  • 酒造好適米の特性
  • 協会酵母の特性
  • 主要生産地の統計データ、地理的情報
  • 料理と日本酒のペアリング

2019年度も2018年度と大きな変化はありませんが、最も大きな違いは「料理と日本酒のペアリング」に関する出題が増えていることです。これは日本酒を取り巻く世間の状況を考えれば必然的なもので今後も出題が増えると予想できます。また、主要生産地の中でも特に山形に関する問題が多かったという声が数多くありました。理由はわかりませんが、気にしておくほうがよいかもしれませんね。出題傾向として大きな変化はありませんが、全体的に重箱の隅をつつくような細かい問題が多かったようです。

2020年度に関してはこれらに加えて「焼酎・泡盛と料理の相性」に関する情報もまとめましょう。ボリュームはそれほど多くないので纏める作業自体はそれほど時間がかかりません。ただし、日本酒と比較すると相性に関する説明文が長い点が気になります。説明文に重要なキーワードが入っている場合はそれも一緒に覚えましょう。

Yasuyuki Ito

Yasuyuki Ito

京都市在住。 日本ソムリエ協会認定SAKE DIPLOMA(2018年度合格/No.2153)、SAKE検定認定講師。(社)日本ソムリエ協会正会員(No.29546)。大学卒業後は(株)マイナビに入社し約10年間、顧客企業の新卒・中途採用領域における採用ブランディング、クリエイティブディレクションを経験しました。30代はワインにハマり、40代は日本酒にハマる。さて、50代は何にハマろうか。

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