【49歳ひとり旅】ランチはソーキそば専門店「田舎」で(沖縄2日目)

旅行記

沖縄には30代前半から訪れ始め、約20年間で50回以上は訪れています。最初は離島にハマり、八重山地方の波照間島や鳩間島など小さな島に訪れていましたが、その後、宮古島にハマり(年に6回訪れたことも)、現在は本島に泊まることが増えました。離島に飽きたわけではなく、当時訪れた時よりも開発が進み島の魅力が薄れたのと、観光客の激増で落ち着いて過ごせなくなったことが要因です。

本島だけでなく八重山も宮古も時代と共に変化していますが、今回訪れた店は昔と全く変わっていませんでした。その店の名は「田舎」。僕が那覇に訪れた際に必ず寄る「足立屋」という立ち飲み居酒屋の横にある、ソーキそば専門店です。

 デカいゴリラのぬいぐるみが目印

まず立地が素晴らしいです。那覇でもかなりのディープゾーンにあります。最初に訪れる人はきっとその界隈の薄暗さが気になるでしょう。そして、そんな界隈で昼間から飲み歩く人がたくさんいます。店はそんな立地にあり、相当の覚悟がないとなかなか店のドアを開けられないでしょう。

店先には大きなゴリラのぬいぐるみが置かれています。なぜゴリラなのか、足立屋の常連に聞いてもその答えをしっている人はいませんでした。また、最近では呑兵衛用の自販機が設置されています。周辺の立ち飲み居酒屋に来る客がターゲットなのでしょう。なかなかしたたかです。

ドアを開けると、そこには昔から変わらない空間が広がっています。空間といってもそれほど広くありません。カウンターが6席、二人がけテーブルが2つ、座敷席が2つ。カウンターにはオバチャンがひとり。混んでいると対応が遅れますが、それは沖縄時間。焦らずゆっくり待ちましょう。

自慢のソーキそばは現在480円に値上げされていました。昔は300円台で食べられたのですが、世の中物価が上がっていますので仕方がないです。それでもそのボリュームと美味しさを鑑みれば安いと思います。

今回は昼の11時頃に訪れたのですが、カウンター席はほぼ埋まり、座敷にカップルが1組いました。待っていてもなかなかオーダーを聞きに来ないので、自分で声を出してオバチャンに伝えましょう。水やお茶はセルフです。味変したい人には紅生姜が用意されています。食べ終わった食器類は自分でカウンターに戻しましょう。

ソーキそばで使われる肉は2種類あります。硬い骨が付いている「本ソーキ」と、軟骨が付いている「軟骨ソーキ」です。この店は「軟骨ソーキ」が使われていて、骨まで全部食べることができます。観光客向けの店のほとんどは本ソーキで、おそらく業務用の汎用品が使われています。でも、この店の軟骨ソーキは形状も独特で、ちゃんと店で処理し煮込んでいることが分かります。

店先に「酔っぱらい」に対する小言が書かれた貼紙があります。飲み屋街にはありますが、酔っぱらいは歓迎されないようですので、酔った勢いで訪れるのは避けましょう。

こういう店が残っている限り、僕はまだ沖縄に訪れ続けるでしょう。東京や大阪のような都会にならないことを願います。

 (参考)沖楽

Yasuyuki Ito

Yasuyuki Ito

京都市在住。 日本ソムリエ協会認定SAKE DIPLOMA(2018年度合格/No.2153)、SAKE検定認定講師。(社)日本ソムリエ協会正会員(No.29546)。大学卒業後は(株)マイナビに入社し約10年間、顧客企業の新卒・中途採用領域における採用ブランディング、クリエイティブディレクションを経験しました。30代はワインにハマり、40代は日本酒にハマる。さて、50代は何にハマろうか。

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