【新潟の日本酒】地域特性

日本で最も酒蔵が多く(88蔵)、日本酒生産量も兵庫県、京都府に次いで全国3位の酒処・新潟県。以前は越乃寒梅や久保田など当時の特級酒が一世を風靡し、日本酒=新潟県というイメージが強かったのですが、最近は全国各地で個性的な酒を造る酒蔵が目立ち、その存在感が薄くなってきました。しかし、新潟県の日本酒への貢献度は非常に大きく、他府県よりも高い技術力を誇ることは確かなこと。今後、間違いなく新潟の酒は注目されていくと思います。そこで今回から何回かに分けで新潟の酒の魅力をご紹介しようと思います。

新潟県の4つの地域

新潟県は次の4つの地域に分類され、それぞれ特徴を持っています。SAKE DIPLOMAの試験にも出題されたことがありますので、興味がある方は覚えておきましょう。

下越地方 北前船の寄港地として栄えた港町新潟市には、北国街道を行く旅人に酒をふるまう茶屋から始まった酒蔵があります。また、京都の祇園、東京の新橋と並ぶ花街の伝統を持つ古町花街が残り、料理とともに地酒を楽しむ文化が今も受け継がれています。すっきりとした辛口で料理を引き立てるタイプの地酒が多く、新鮮な刺身、出汁の利いた薄口の料理など、繊細な味わいと相性が良く、全国の料亭などでも高い評価を得ています。この地方には29の酒蔵があります。
中越地方 県内第二の都市・長岡市は城下町としての歴史を持ち、酒蔵や味噌蔵など発酵文化が栄えました。沿岸部、山間部、平野と様々な気候のエリアがあり、味わいも多彩です。古くには沿岸部では軽やかな味わいが好まれ、全国有数の豪雪地帯である山間部では冬の保存食として味の濃いものを作り、それに合う地酒が造られていたことから、旨みのある味わいが好まれたと言われています。この地方には36の酒蔵があります。
上越地方 変化に富んだ山間部や美しい海岸線が続く多彩な地形を有する全国有数の豪雪地帯です。かつて農林漁業に従事する人々の身体をいやした地酒は、米本来の甘さをストレートに表現した味わいと、切れ味の良さが特徴です。上杉謙信ゆかりの地として、毎年10月下旬に上越市と地元の酒蔵が中心となり、「越後・謙信SAKEまつり」を開催します。この地方には20の酒蔵があります。
佐渡ヶ島 島の周囲は250km以上あり、佐渡は全国唯一の朱鷺の生息地として有名です。朱鷺はきれいな田んぼで餌を捕ると言われ、朱鷺が暮らす島として環境保護に取り組んでいます。原料米の低農薬や自然栽培などに取り組み、環境に配慮した酒造りを行っている酒蔵もあります。島内にある5つの蔵がそれぞれに酒造りにストーリーを託し、味わいに多様性のある「佐渡の地酒」として全国で注目されています。

※文章は「新潟清酒ガイドブック〜THE NIIGATA SAKE BOOK」から抜粋しました。

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