酒米生産から学生が関わった岩手大学の日本酒

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先日、このブログで大学公式の日本酒をいくつかご紹介しました。これらの日本酒の多くは製造工程やコンセプト設定の部分だけ学生が関わる場合がほとんどです。しかし、今回ご紹介する岩手大学の日本酒に関しては、酒米造りから学生が関わっている点が特徴です。

この日本酒造りに関わったのは岩手大学の学生サークル「いわてi-sake プロジェクト」に属する学生です。彼らは岩手県内にある酒蔵・月の輪酒造店と協力して「Rondo(ロンド) Iwate」という日本酒を完成させました。コンセプトは「日本酒になじみのない若者にも親しみをもってもらいた」。そのために一般的な日本酒よりもアルコール度数を下げました(15度)。また、地元・盛岡市の農業の水田を借りて、学生自ら酒米の生産に携わりました。育てた酒米は岩手県の産地品種銘柄である吟ぎんがです。この酒米を精米歩合55%まで磨き、その後発酵工程なども経験したようです。

お酒を飲む若者が減少している中で、日本酒に興味を持つ若者が増えていることが素直に嬉しく感じます。また、若者目線で若者のための日本酒を造ることは、他の酒蔵にとっても参考になる取り組みではないでしょうか。岩手大学のこの日本酒は岩手県内の酒販店か、月の輪酒造のオンラインショップにて購入することができます。

Rondo Iwateの仕様

日本酒度 +2.9
酸度 1.6
アミノ酸度 1.5
アルコール度数 15度
原料米 吟ぎんが
精米歩合 55%
使用酵母 ゆうこの想い

月の輪酒造オンラインショップ

Yasuyuki Ito

Yasuyuki Ito

京都市在住。 日本ソムリエ協会認定SAKE DIPLOMA(2018年度合格/No.2153)、SAKE検定認定講師。(社)日本ソムリエ協会正会員(No.29546)。大学卒業後は(株)マイナビに入社し約10年間、顧客企業の新卒・中途採用領域における採用ブランディング、クリエイティブディレクションを経験しました。30代はワインにハマり、40代は日本酒にハマる。さて、50代は何にハマろうか。

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