SAKE DIPLOMA試験の勉強をする時に覚えなくてはいけないのが日本酒と料理の相性。教本には多数の料理が掲載されていますが、その多くは食べたことがないもの。特に世界の料理の中には料理名だけではどのような料理なのかイメージできない人も多いでしょう。ただ暗記するだけであれば、わざわざ料理の内容を知る必要はないのかもしれません。でも、せっかくの機会なのでどんな料理なんか知ってもよいのでは。
そこで、このシリーズではSAKE DIPLOMAの教本に掲載されている料理に関する情報を提供します。ベタな料理も選びますがご了承ください。
目次
エスカルゴ・ブルギニョンとは
エスカルゴ・ブルギニョンはフランスのブルゴーニュ地方を代表する伝統的な料理で、カタツムリをメインにした前菜です。食用カタツムリをハーブで風味付けしたブイヨンでじっくり煮込み、殻に戻します。そして、ニンニク、パセリ、エシャロットなどをバターに練り込んだエスカルゴバターをたっぷりとかけてオーブンで焼いた、風味豊かな一品です。
エスカルゴバターのニンニクとハーブの香りが食欲をそそり、バターのコクがカタツムリの旨味を引き出します。エスカルゴ専用の殻の形をした小さな陶器の皿に盛り付けられ、見た目も美しく、特別な食事の際にぴったりの一品です。
エスカルゴ・ブルギニョンの食べ方
通常はエスカルゴを取り出すためのフォークが料理と一緒に提供されます。このフォークの先端はエスカルゴの殻にフィットするように曲がっているのが特徴です。フォークの先端をエスカルゴの殻の隙間に差し込み、殻から中身をそっと取り出します。エスカルゴバターも一緒にすくうようにすると、より風味豊かに味わえます。
エスカルゴの殻やエスカルゴバターは熱くなっているので、火傷に注意しましょう。もし、エスカルゴバターが余った場合は、バゲットにつけて食べるとより一層美味しくいただけます。
エスカルゴの選び方
エスカルゴを選ぶ際は生きたものを見る機会はほとんどないため、加工品を選ぶことになります。スーパーやデパートの生鮮食品売り場、または専門店などで購入できることが多いです。産地はフランス産が一般的で、品質も安定しています。サイズは大きなものが食べ応えがあり、身もたっぷり詰まっています。価格は品質や産地によって異なります。予算に合わせて選びましょう。
生のカタツムリを購入する場合は寄生虫がいる可能性があるため、必ず加熱処理されたものを選びましょう。
エスカルゴバターの選び方
エスカルゴバターとはフランス料理、特にエスカルゴ料理に欠かせないハーブバターの一種です。主にバター、ニンニク、パセリ、塩コショウを混ぜ合わせて作られます。ニンニクの強い香りと、パセリの爽やかな香りが特徴です。エスカルゴの風味を引き立て、料理に深みを与えます。
エスカルゴはフランスのブルゴーニュ地方で古くから食されていました。この地域では葡萄の葉をよく食べるため、農家にとっては害虫とされていました。しかし、エスカルゴを食べる文化が根付き、このエスカルゴの風味を引き出すためにニンニクやハーブを混ぜ合わせたバターが考案されたと言われています。
エスカルゴバターはスーパーやデパートの生鮮食品売り場、または専門店などで購入できます。手軽に手に入りますが、種類は限られています。小売商品が気に入らない場合は、バター、ニンニク、パセリなどを自分で混ぜて作ることもできます。自分好みの味に調整できるのが魅力です。
エスカルゴの栄養価
エスカルゴにはタンパク質、鉄分、カルシウム、亜鉛、ビタミンB群等の栄養価が含まれています。そのため、エスカルゴを摂取することで、以下のような効果が期待できます。
- 疲労回復: ビタミンB群が豊富なので、疲労回復に効果的
- 免疫力向上: 亜鉛が豊富なので、免疫力を高め、風邪などの感染症予防に役立つ
- 貧血予防: 鉄分が豊富なので、貧血予防に効果的
- 骨の健康維持: カルシウムが豊富なので、骨の健康維持に役立つ
- 美肌効果: コラーゲンの生成を助ける栄養素が含まれているため美肌効果も期待できる
エスカルゴ・ブルギニョンと日本酒の相性
教本には「14℃前後の生酛系酒母の純米酒を合わせる」と記載されています。エスカルゴ・ブルギニョンはニンニクやハーブの風味とバターのコクが特徴です。日本酒も米の旨味とコクが豊富で、この料理の風味と見事に調和します。
冷酒の場合、エスカルゴの風味をキリッと引き立て、さっぱりとした味わいが楽しめます。ぬる燗にすれば、エスカルゴのバターのコクと日本酒の旨味が一体となり、より深い味わいが楽しめます。温度を上げれば、エスカルゴのハーブの香りが引き立ち、風味豊かな味わいが楽しめます。
楽天市場で高評価のエスカルゴ
楽天市場のようなオンラインショップで購入するエスカルゴには、既にバターが含まれているものが多いです。これであれば別途エスカルゴバターを用意する必要がないので手間が省けます。