農林水産省が毎年公表している「酒造好適米の農産物検査結果(生産量)と生産量推計」を元に、2022年度の酒造好適米別の生産量と、主な酒造好適米の生産量推移(過去3年分)を調べてみました。相変わらず山田錦がダントツの1位ではあるのですが、2位以下に関しては微妙に変化があります。
2022年産酒造好適米の生産量ランキング
1位 山田錦 | 27,992トン |
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2位 五百万石 | 14,865トン |
3位 美山錦 | 3,760トン |
4位 雄町 | 2,670トン |
5位 秋田酒こまち | 2,028トン |
6位 出羽燦々 | 1,313トン |
7位 夢の香 | 1,225トン |
8位 越淡麗 | 1,068トン |
9位 吟風 | 1,038トン |
10位 ひとごこち | 1,019トン |
11位 八反錦1号 | 998トン |
12位 華吹雪 | 895トン |
13位 愛山 | 808トン |
14位 蔵の華 | 727トン |
15位 ひだほまれ | 705トン |
16位 彗星 | 632トン |
17位 出羽の里 | 569トン |
18位 吟ぎんが | 463トン |
19位 きたしずく | 449トン |
20位 白鶴錦 | 448トン |
上位10品種の生産量推移(2020年〜2022年)
上位10品種の過去3年分の生産量推移をグラフにしてみました。
山田錦は安定的な生産量で推移していますが、五百万石や美山錦は2020年と比較すると生産量は減っています。その理由として、各酒蔵の地元志向が高まっていることが挙げられます。五百万石や美山錦のように広い地域で生産されている品種ではなく、地元で生産された特色のある品種を使った日本酒が増えています。
毎年数多くの日本酒銘柄が市場に出回る中で、従来の主要品種を使った日本酒では差別化が難しくなっています。地元で作られた酒米、地元の水を使い、地元の酒蔵で造る日本酒。この傾向は今後も強くなっていくと思われます。ただし、大きなマーケットを狙う場合は相応の酒米量が必要になるため、大規模な酒蔵は従来通り、主要酒造好適米を使用するでしょう。