食事に合わせやすい日本酒が手に入る、WAKAZE

蔵元紹介

2021年の年末年始を自宅で過ごすために日本酒を購入しました。購入したのは日本酒スタートアップとして活躍注のWAKAZE(若勢)の酒(ここの酒は国外産であったり国内の規定に合わない副原料を使用しているため「日本酒」とは表記できません)。WAKAZEの酒を購入するのは初めてだったこともあり、何を選んだらよいのか分からなかったので7本入りの福袋を購入しました。

購入したのは次の7本。

 THE CLASSIC

WAKAZEが世界に発信する定番酒。原料の米・水・ワイン酵母は全て100%フランス産を使用。精米歩合92%にも関わらず穀物感を抑え、爽やかな果実感を引き出しています。また、白麹を使用することですっきりとしたキレのある後味に仕上がっています。チーズやカルパッチョなどの前菜と相性◎。飲み方はワイングラスで常温、もしくはパインジュースで割ってカクテルにするのもOK。

 ORBIA GAIA 〜地球〜

ワイン樽で熟成した日本酒です。濃醇で深みのある味わいと芳醇な香りが楽しめる1本。通常の日本酒よりも水の割合を減らし、米麹の割合を増やすことで濃醇な味わいを実現しています。自然の乳酸菌を活かした伝統的な造り「生酛仕込み」を行うことで、しっかりとした旨味を引き出しています。飲み方は冷やしてワイングラスで、または少し温めても樽熟成の香りが楽しめます。

 EARL GREY SAKE(生産終了)

ベルガモットの柑橘の香りとヤグルマギクの花の香りが特徴。紅茶の落ち着いた苦味と、麹の甘みと酸味のバランスが楽しめる酒。WAKAZWがイギリス再進出の際にクラウドファンディングのリターンとして使用した限定品です。

 FONIA flower 〜chamomile〜

梅の花と菜の花蜂蜜を加え、生酛造りで仕上げた1本。カモミールのほのかな甘みと茶葉の酸味が感じられるボタニカルSAKE。口に含むとかすかにリンゴのような香りがあり、カモミールのニュアンスと紅茶の甘い香りが広がります。温めるとより酸味と甘さを楽しめます。

 FONIA SORRA sparkling 〜天空〜

柑橘感とすっきりとした酸味、瓶内二次発酵による微炭酸が特徴。酒造りにおける発酵過程で和のハーブ・スパイスである山椒、柚子、レモンを漬け込んでいます。酵母の力による発泡のため、自然できめ細やかな泡立ちがあります。

 三軒茶屋のどぶろく 〜枇杷〜

みずみずしい枇杷(びわ)の香りを再現したどぶろくです。取り立ての新鮮な枇杷をひとつひとつ丁寧に皮を剥き、種を取り除くことでフレッシュでジューシーな味わいに。冷やしすぎると枇杷の香りが消えるため、少し温めて香りを引き立てると特徴がよく表れます。

 ORBIA LUNA 〜月〜

貴醸酒の濃厚な甘みと、白ワイン樽由来のフルーティーな香りが特徴。通常の日本酒は米と米麹と水で造りますが、LUNAは仕込みの最後の水の代わりに日本酒を使用します。これが貴醸酒です。それにより濃醇でリッチな甘みが生まれます。味わいがしっかりしているためオンザロックで楽しんでもOK。

 所感

国内で造られている日本酒は決められた原料しか使えないため、酒蔵ごとに大きな味の違いは生まれません。しかし、WAKAZEの場合はフランスで造られているため様々な副原料が使用できます。そのため、国内産の日本酒にはない香りが楽しめることが一番の特徴でしょう。

もうひとつ特徴的なのは「酸」を意識して造られていること。酸を出すために白麹を多用しています。酸を出すことによって料理とのペアリングが行いやすくなります。まさに白ワインのように料理を引き立てるために造られた酒と言っても過言ではないでしょう。

国内産の日本酒が均質化・同質化する中で、際立った特徴を持つ酒だと思います。面白いです。

 WAKAZEの酒を購入するには

取り扱う小売店が少ないため、確実に手に入れるためにはオンラインショップを利用しましょう。ほとんどの酒は公式ショップで購入できますが、FONIAとORBIAシリーズは公式楽天ショップだけで販売しています。

Yasuyuki Ito

Yasuyuki Ito

京都市在住。 日本ソムリエ協会認定SAKE DIPLOMA(2018年度合格/No.2153)、SAKE検定認定講師。(社)日本ソムリエ協会正会員(No.29546)。大学卒業後は(株)マイナビに入社し約10年間、顧客企業の新卒・中途採用領域における採用ブランディング、クリエイティブディレクションを経験しました。30代はワインにハマり、40代は日本酒にハマる。さて、50代は何にハマろうか。

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